安寧なんか欲しがりません

まだまだ、まだまだですよ~

ミカ何処 完結編

帰省の折にミカの実家を訪ねてみた話をクラスメートのWくんに気まぐれメールし、結局ミカの消息は教えてもらえなかったよ、と伝えたあとのWからの返信には、本当にミカはいたのか、あのクラスに?! と書いてあった。ミカは私がつくり出した青春のまぼろし…

ミカ何処?②

なにか旧友たちと交われない事情がミカに出来(しゅったい)したのかもしれない、とようやくそのように気づいたのが15年前。 でも具体的にそれがどんな事情なのか想像つかなかった。裕福な家庭のお嬢様で、恵まれた結婚をしたはずなのに。 高校2年、17歳の時…

ミカ何処?

高校同級生のW君から気まぐれメールが届く。 あ、違ったその前に私から気まぐれメールを出してたんだった。夏に京都へ行った話をして(京都っていうのは私の実家で、W君も京都在住なわけ)、その話というのは、たまたまK高校(Wと私の母校)の近くを通り…

この頃の読書

日曜日にそれまで読んでいた本を読み終えて(えっと何を読んでいたんだったか、にわかに思い出せない)読む本がぱたりと途絶えて、ええ本、どっかにねが~~~、と松明かざしてあちこち漁ってみたら、「満月」を発見、今週の初めからこれを読んで、楽しい1週…

借りぐらしのアリエッティ&ビール

昨日から少し腰が痛い。このようにジワリと痛くなってくれるのはまだ質がいい。 不意打ちを食らわすようにある一瞬にどかんとやってきて4,5日激痛に唸るという訪れ方をする手合いもあるので、ジワリとやってきてくれたヤツには丁重なおもてなしをして機嫌よ…

不戦敗

m&dのつづきを書こうとしてなかなか書けないまま7月になりぬ。 書かなくていいですか? もう忘れてもいい? 健康で明朗で聡明な娘が壊れたとき、そこに何か意味を見出さないではいられなかったのは確か。 意味を見出して、それは私の人生の意味付けでもあ…

mother&daughter

日曜日に京都へ。 mixiで知り合った同年輩の男性(おっさん)が、同年輩の女性(おばはん)と二人のフォークデュオを組んでいて、彼らの結成10周年記念ソロライブがにぎにぎしく開催されるというので駆け付けた次第。どうせなら一泊くらいして母の顔をみたり…

「はじめまして」周辺こぼればなし。

「はじめまして」という小説は、もう15年くらい前に書いたもの。 大学時代の友人マリリンの話を聞いて作ったもの。マリリンの長女が不登校で、それに悩んで私に電話をしてきたことがある。 どこかいいお医者さんを知らないか、といったもの。 心療内科という…

連載小説「はじめまして」その13

「はじめまして」⑬五月の陽光が、降り注いでいた。新しい緑が陽の光を反射している。 季節は進んでいる。春菜が学校へ行けなくなってからの日々、光を光として感じることができなかったことを朋子は思った。その間にも緑は芽吹き、花は咲いていたのだろう。…

連載小説「はじめまして」その12

「はじめまして」⑫待合室のソファで春菜はまた眠っていた。 いつだったか、ソファで眠っていた春菜の頭をそっと自分の膝の上に乗せてやったことがあった。あの翌週にも春菜は同じようにソファで眠っていたが朋子が近づくと、その顔は眠っていなかった。じっ…

連載小説「はじめまして」その11

「はじめまして」⑪「あなた、右手にホクロある?」 修一は、夕食の後で、妻に不意に訊ねられた。朋子が修一の右手を覗き込む。 「あ、あるわ。」妻が声を上げた。 言われて修一は自分の右手を見る。ホクロなどないはずだ。 妻が見ているのは、親指の根元にあ…

連載小説「はじめまして」その10

「はじめまして」⑩通院をはじめて半年が過ぎようとしていたその日、診察室の中に入ると近藤は、窓からの明かりの逆光でシルエットになっていた。朋子は、少し猫背で机に向かうその姿にまたある面影を重ねてしまった。 まぶしそうに目を細めてドアのあたりに…

連載小説「はじめまして」その9

「はじめまして」⑨ 翌週の面談では趣味について話した。 朋子は手芸が得意で結婚前からパッチワークの同好会に入って展覧会などにも出品していること。学生時代から母の勧めでフランス語やテーブルコーディネートの教室に通っていたこと。今も、時間に余裕が…

連載小説「はじめまして」その8

「はじめまして」⑧ 学校から紹介された病院に春菜を連れて行きますね、とある朝朋子に告げられた。小児専門の国立病院の心療内科だという。医療的処置が必要なところまできているのか、と修一はたじろいだ。修一には言いたくて言えない思いがあった。春菜に…

連載小説「はじめまして」その7

「はじめまして」⑦ 春菜の変調を修一は痛ましく見ていた。無理をさせないほうがいい、と妻には何度か言ってはみたが、その言葉は朋子を混乱させるだけのように見え、次第に口をはさめなくさせていた。そのころ修一は会社で大きなプロジェクトを抱えていた。…

連載小説「はじめまして」その6

「はじめまして」⑥夏休みには一家でハワイ旅行へ出かけた。 寺の嫁になっていたらこんなことは適わなかったはずだ、と朋子は自分の家族の形に満足した。ハワイの絵空事のような色をした青い空を背景に微笑む一家の新しい家族写真が戸棚を飾った。中学一年の…

連載小説「はじめまして」その5

「はじめまして」⑤朋子は、その年三十四歳になっていた。修一は妻の美しさが時々まぶしかった。見合いの席ではじめてみた時、目眩がするほどだった。小さい女性だな、というのが次の印象でそれも修一の好みだった。顔も手もどこも小さくて、消え入りそうな風…

連載小説「はじめまして」その4

はじめまして④相変わらず気難しい春菜と渉の育児に埋没する数年が過ぎた。春菜を私立の小学校へ入学させるのは早いうちにあきらめた。春菜は悉く朋子の意に添わない方へばかり向かっていくように思えたからだ。朋子が私立へ行かせたいと願えば、絶対無理です…

連休中のわたし、実話、ときどき法螺 その3

↑ 黒豆 連休中のわたし、実話、ときどき法螺ちゃまこと私は大学時代からの友人なんだけど、大学時代にはそれほどの交流はなかった。私の友人の、その友人という距離感。 私の友人の黒豆とちゃまこは下宿が同じだった。 大学のある私鉄駅から3つ先にある駅に…

連載小説「はじめまして」③

「はじめまして」③一年後見合いをし結婚した。大手の造船会社で設計技師をしている修一だった。朋子は当然処女ではなかった。恋人との間には充実したセックスの経験があり、かなり奔放な行為も経験した。好きだったらこんなことまでできるのか、と自分でも驚…

連載小説「はじめまして」③

は、明日掲載です。(予告)

連休中のわたし、実話ときどき法螺 その2

隣県県都に到着したのが12時で、まずはホテルに車と荷物を預け、ヒカリがみつほし百貨店(仮名)に行きたいというので向かふ。ミ)みつほし百貨店(仮名)で何買うの?ヒ)夏用パジャマ。という会話あり。彼んちにお泊まりに行くときの、ちょっといい夏用パ…

連休中のわたし、実話ときどき法螺

連休中のミモザの体験的虚実話をいたしたいと存じます。 (実話ばかりではおもんないのでうっかり法螺を吹いてしまうかもしれないというニュアンスを込めております)前半は一人娘と隣県へドライブ小旅行としゃれこむ。 一人娘を仮にヒカリと称す。ヒカリは3…

連載小説「はじめまして」②

はじめまして②この通院を朋子はいつからか心待ちにするようになっていた。面談室のドアを開け、デスクに向かう近藤が椅子をくるりと朋子の方へ回転させる一瞬にときめくようになったのはいつ頃からだろう。近藤は四十代の前半という年回りだろうか。白衣を着…

連載小説「はじめまして」①

はじめまして①朝、目覚めの一歩手前のまどろみの中で、夫の修一が手を伸ばしてきた。朋子のネグリジェの裾をたくし上げ、パンティに手をかけ引き下げる。条件反射のように腰を浮かせて協力するような動きをしてしまってから朋子は、ふっと夫のいる左側の腕が…

奇跡の人ら

若き日の柳澤桂子さん。奇跡的美貌! 昨夜のスイッチインタビュー、奇跡のツーショット! SWITCHインタビュー 達人達(たち) - NHK まずは福島智さんについて、 5,6年前に爆問学問でこの人を知って、ご本「盲ろう者として生きて」を読み、驚き、感銘を受け…

生きてて良し、ですか?

NHKEテレの0655で最近毎日流れてくるのが「だじゃれDE1週間」という歌。 すっかり覚えて、一日中口ずさんでいる。げっつようびがはじまんでー かようびあいさつちーすでーてな調子。この歌をバックに画面には素朴なアニメ、これがめっちゃかわいい。そ…

ゲロ

自分ちでほそぼそと塾業をしてまして。 完全個別指導なので、家庭教師みたいなもんです。家庭に行かない家庭教師ね。 一般的な「塾」ではついていけないような子がやってきます。 家庭教師並みの手厚い指導ながら1時間1400円という激安授業料なので、1週間の…

会合の予算ないのかコッペにクスリ

コッペにクスリさん。 「会合の予算ないのかコッペにクスリ」これは柴門ふみの漫画「PS元気です、俊平」の中に出てくる、世界史の年代を覚える語呂合わせの名文である。コペルニクス地動説を唱える。1543年。この不思議な文のどこに1543が隠れているか考え…

屋根の上のヴァイオリン弾き

映画版「屋根の上のヴァイオリン弾き」でテヴィエを演じたトポリ。父のほうがハンサムだけどね。 「屋根の上のヴァイオリン弾き」という映画をはじめてみたのは高校生の頃だったか(そういえば、ミモザは高校時代映画研究会副部長だったっけ)。その後随分と…